こんにちは、砂川です。

そろそろ夏も終わりに近づいてきています。
皆さまは夏をいかが過ごされましたか?

私は束の間でしたが、故郷でのんびり過ごす一方で
SDGs(持続可能な開発目標)の興隆や、GPIFがESG投資に乗り出したこと、
国際機関が今年定めたSIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)の定義に沿った日本初の債権をJICAが発行したことなど
日本そして世界はサステナビリティを軸に、刻一刻と変化していると感じていました。

最近では、FORTUNE誌の「CHANGE THE WORLD 2016」の50社が発表されました。
今回は「CHANGE THE WORLD 2016」について紹介いたします。

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※冊子は2015年のもの

「CHANGE THE WORLD」リストは、大きな社会課題をビジネスにより収益を上げている企業のリストです。

FORTUNE誌によると、年間売上高が10億ドル以上の企業から優先順位をつけ
自社のコアビジネスを通じて社会に良いソーシャルインパクトを創出する企業により構成されています。

選出のプロセスとしては、企業、学術機関、NGOやNPOなどの非営利団体から推薦を募り、
ソーシャルインパクトを創出する非営利のコンサル・ファームであるFSG、
社会を変革するビジネスを探す組織にグローバル・プラットフォームを提供するShared Value Initiativeと
ハーバード・ビジネススクールのマイケル・E・ポーター教授が協働で評価を行っているようです。

評価の測定方法は以下の3の基準です。

1-測定可能な社会への影響:
 独立した情報源を介して、社会課題に対する影響範囲、永続性など考慮し測定。(※このカテゴリはウェイトの比率が高い)
2-業績:
 ソーシャルインパクトの強い戦略は会社に経済的利益をもたらすと考えています。
 収益性とステークホルダーへの価値貢献は、間接的に恩恵を受ける企業のレピュテーションや
 従業員の満足度より重要度が高いです。
3-イノベーション
 業界への影響度、そして業界内の企業にソーシャルアクションを追随する動きを促したか。

社会的価値と経済価値の両方を測定するあたりが、
CSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)を提唱するポーター教授らしいですね。
そして、3つ目のイノベーションの項目で“どのように世界や業界に影響を与えたのか”を測定することが、
まさに世界を変える企業(=CHANGE THE WORLD)のリストだという意図が汲み取れます。

昨年とはランキングの顔ぶれも違うので、実際のランキングはFORTUNEのサイトでご確認頂ければ幸いです。

さて、その中でも私が注目したのは同じテクノロジー系の企業で、
26位にランクインした「セールスフォース(Salesforce.com)」です。

セールスフォースが同ランキングで高い評価を受けたのは“ジェンダー・ギャップによる賃金格差”に対する取り組みです。

ILO(国際労働機関)によると、世界的にジェンダー間の賃金格差は23%と推定されており、
女性が得る賃金は男性の77%となるようです。また、SDGs(持続可能な開発目標)においては
“目標5:ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う”という目標が掲げられており
同社の取組は、グローバルな社会課題に対するものだということが分かります。

同社は300万ドルを投じて世界中の従業員、
約16,000人分の給与を総合的に分析するというコミットメントを発表しています。
現時点で、既に6.6%の従業員(男性と女性の双方)の給与を調整する必要があることを発見しており
研究成果は公けに共有するとも表明しています。
これは業界内にとどまらず、ソーシャルインパクトの影響する範囲が広そうです。

グローバルな社会課題に対してインパクトが大きく、影響の範囲も業界を超えて大きい取り組みです。
それでは、業績にはどのように結びついているのでしょうか?
同社の「Stakeholder Impact Report」に目を通してみると、ジェンダーに関しては下記のように記載があります。

>Salesforceでは、ダイバーシティ(多様性)とインクルージョンは
>すべてのレベルで私たちのビジネスにとって非常に重要であると信じています。
>多様な従業員は、私たちが最も革新的な製品を構築し、顧客やパートナーと効果的に関与するために
>必要なユニークな視点を提供します。
>それはまた、会社を強くすること、顧客の成功を実現すること、社会に恩返しをすること、チームとしての勝利すること、
>優秀な人材を維持するために不可欠です。

エンジニアやプログラマがソースコードを書くことや、
ユニークなアイデアでソリューションを実現させていくソフトウェア業界において、
ジェンダー、およびダイバーシティ(多様性)に対応することで競争優位を高める戦略が、
企業のベネフィットを超えて、経済的価値に寄与するというのは納得がいきます。

ポーター教授のハーバード・ビジネス・レビュー「共通価値の戦略」に書かれている
「競争優位と社会問題の関係」は、この取組を考える上で非常に参考になります。

セールスフォースの取組を知っていく中で、我々も同じソフトウェアを開発するICT業界の一企業として
見習っていきたいと感じました。

社会からの何を求められているか?
社会課題を起点としたアウトサイド・インの観点から、会社の制度や仕組みを見直し競争優位に繋げることができれば
社会価値と経済価値を同時に創出するができそうです。

例えば、一行のソースコードがあるとします。
そのソースコードは、
ジェンダー、国籍、宗教、性的指向などに関わらず
誰が書いても、良いコードは良いコードであり、価値は同等だと私は思います。

誰もが平等に評価され、成長し、チャンスを得ることができて
なおかつ、それがお客様や、社会にも良い影響を与える企業を目指していこうと思います。

今回は、ジェンダー・ギャップによる賃金格差とセールスフォースの取り組みをCSVの事例として紹介しました。
同一労働同一賃金には様々な意見があり、私個人・会社としても思索を重ねているところです。
皆様には、1つの取り組み事例として興味を持って頂ければ幸いです。


こんにちは、キャスレーコンサルティングの砂川です。

5月10日、11日とニューヨークシティにて、「Shared Value Leadership Summit 2016」が開催されました。

マイケル・ポーター氏をはじめ、マーク・クラマー氏や世界銀行、国連、大手企業から比較的新しいベンチャー企業など

CSVにおける世界のキープレイヤーが集結していたように思います。

その中で気になるテクノロジー系の企業があったので、簡単に調べてみました。

Day1の「The New Generation of Tech-Focused Shared Value」

テクノロジーにフォーカスした共通価値を生む新世代というセッションに参加していた

Sproxil(スプロキシル / スプロクシル、以下Sproxil)という企業です。

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こんにちは、キャスレーコンサルティングの砂川です。

昨晩、熊本地震支援のために改修リリース致しました都道府県災害ボランティアセンターにおいて、

ボランティア、物資を募集される自治体・NGO・認定NPO様を募集しています。

登録された団体様は、都道府県災害ボランティアセンターのサイト上で自らボランティア・物資の募集を

行うことができるようになります。

都道府県災害ボランティアセンターの大きな特徴として、

・募集している人数や個数に対し、リアルタイムで現在の応募人数や応募個数がわかる

例: 炊き出し支援ボランティア 募集人数 20名 / 現在の応募人数 10名

軍手 募集個数 100双 / 現在の応募個数 80双

・自治体、NGO、NPO間の広域情報連携が可能

複数のボランティア情報がサイト上で一元管理でき、自治体や行政区域をまたいで

人、物資の管理ができる

の2点があげられます。

東日本大震災の際も、初動段階でこれらの機能が大いに役立ちました。

地域の災害対策本部や、連携しているNGO様での利用が推奨されますので、

該当される自治体・NGO・認定NPO様はどうぞ遠慮なくお問い合わせください。

■概要・ご連絡はこちら

http://www.todoufuken-saigai-volunteer.com/organization/

被災地域の皆さまのご無事と、一刻も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。

キャスレーコンサルティング株式会社

代表取締役社長 砂川 和雅


こんにちは、キャスレーの砂川です。

先月1月14日、世界経済フォーラム、いわゆるダボス会議にて2016年度の
グローバルリスクが発表されました。

グローバルリスクは、およそ750名の専門家が29種類のリスクとその影響、
今後10年間における発生可能性などを査定したものです。
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こんにちは、砂川です。

皆さん、昨年はどんな一年だったでしょうか?

弊社は、CSV事業戦略の推進、新人事給与制度の導入、各種セキュリティ・品質認証の取得など、
おかげさまで多くの分野で成長を遂げることができました。
今年も、CSVのリーディングカンパニーとして基盤を固めていきたいと思っています。

さて、2016年最初のブログとなる今回は、インドで古くからサステナビリティを実践している
タタ・グループについて書いてみたいと思います。

CSVで経済的価値と社会的価値を両立させていく上で、サステナビリティは重要な要素です。
本記事では、タタ・グループの2社を取り上げ、どのように社会課題と関わり、
競争優位性となっているか見ていきます。

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【CSV事例】Microsoft

Posted on 08月 21, 2015

こんにちは、キャスレーの砂川です。

7月29日から、windows10 への無償アップグレードが始まりました。

この無償アップグレードと合わせて、マイクロソフトが

「Upgrade Your World」 というグローバルキャンペーンを

スタートしたのをご存知でしょうか?

アップグレードするのはOSだけじゃない、

同時にリアルな世界もアップグレードして、

もっと良くしてしまおう!

そんなマイクロソフトのキャンペーンは、とてもシンプル。

Celebrating people and organizations who do great things

 #UpgradeYourWorld

で、単純に素晴らしいことをしている団体や個人を祝いましょう!

というものです。 (続きを読む…)


こんにちは、砂川です。

いよいよ暑くなって夏本番!の毎日が続きますね。

皆さんも体調に気をつけてお過ごしください。

さて、本日はCSVの事例をひとつ取り上げてみたいと思います。

■食品におけるCSV、企業の社会的責任

先日、厚生労働省の有識者会議において、砂糖への課税が議論されました。

面白いのは、財源の確保を目的とするだけでなく、

「社会保障における健康の決定因子に着眼」 した結果だとの事です。

食べ物を売っていく企業は、ただ品物としての食品を売るのではなく、

食を通して購買者の健康にも配慮しながら、

企業の社会的責任を果たす時代になってきたなー、、、

という感があります。 (続きを読む…)


こんにちは、キャスレー砂川です。

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【写真 ( 説明は最下部 ) 】

最近は弊社のR&D ( 研究開発 ) について大きな技術革新があったり、

【研究開発_第3回】 画像の高解像度化技術 ~新型画像処理技術(デコンボリューション)の説明~

Creating Shared Value ( 以下、CSV )の最新動向を知るためにセミナーに参加したりと、忙しく活動しています。 (続きを読む…)


こんにちは、砂川です。

突然ですが、冬の味覚といえば、牡蠣ですよね。

先日弊社にもなんと、立派な牡蠣が届きました。 (続きを読む…)


こんにちは、砂川です。

今日はまた、CSVの最新事例をご紹介したいと思います。 (続きを読む…)


  • Profile

    代表取締役 砂川 和雅
    【1977年生 青山学院大学卒】
    2006年に5名で創業したITコンサル企業を、社員120名・売上高12億円まで牽引。
    技術優位とCSVの理念を実現すべく、同社から事業承継してキャスレーコンサルティングを立上。

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