こんにちは、キャスレーコンサルティングSI部の清水です。

今回はすでに業務で使われている方が多いかもしれませんが、Ruby on Railsの紹介をいたします。

Ruby on Railsは近年、アプリケーションのベース構成の大半はRailsコマンドにて自動生成できることから、開発工数の削減、開発スピードアップという利点で現在では多くの業務Webアプリに採用されるようになってきました。

そんな今ではメジャーとなったRuby on Railsですが、まだ触れたことのない方向けに、Windows環境にてインストールから実際に動く簡単なWebアプリの作成を実演します。

rubyのインストール

1.まずはrubyをインストール

以下のURLから自分の環境に合った「RubyInstaller」をダウンロードし、インストールを行ってください。
執筆時の今回はruby2.0.0をインストールしました。

https://www.ruby-lang.org/ja/downloads/

2.パスの設定

Rubyの実行プログラムに対してパスの設定を行います。
環境変数の設定で「Path」に対して「c:\ruby200\bin\」(インストールしたrubyディレクトリ配下のbin)を設定します。

3.インストール確認

コマンドプロンプトから「ruby -v」を実行し、インストールしたrubyのバージョンが表示されればrubyのインストールは完了です。

Railsのインストール

1.RubyGemsの最新化

RailのインストールはRubyGemsを使用します。
RubyGemsとはRubyで使用されるパッケージ管理システムのことで、Railsに限らずAPIをインストールする際に使用します。
まずは、以下のコマンドを実行しRubyGemsのアップデートを行います。

gem update --system

2.RubyGemsバージョンの確認

下記のコマンドでRubyGemsのバージョンを表示し、最新であることを確認します。

gem -v

3.DevKitのインストール

Railsは機能が増えるに従って、Railsが必要とする他のRubyプログラムが多くなり、最近ではCでも書かれているプログラムが出て来ています。
Windowsの環境には、Cのコンパイラは含まれていませんので、それを解決するために「DevKit」をインストールする必要があります。
以下のURLからご自分の環境にあったDevKitをダウンロードしてください。

http://rubyinstaller.org/downloads

ダウンロードした実行ファイルを起動しますと、展開先を指定するダイアログが表示されますので「c:\devkit\」と指定して下さい。

次に、コマンドプロンプトから下記のコマンドを実行し、DevKitのインストールを行います。

ruby c:\devkit\dk.rb init
・・・・
ruby c:\devkit\dk.rb install

4.Railsのインストール

Railsのインストールの準備が整いましたので、以下のコマンドでインストールを行います。(少々時間かかります。)

gem install rails

5.Railsのバージョン確認

インストールが完了しましたら、下記のコマンドを実行するとRailsのバージョンが確認できます。

rails -v

アプリケーションの作成

1.プロジェクトの作成

Railsコマンドを利用し、アプリケーションに最低限必要なフォルダやファイルを自動的に作成します。
Cドライブ配下に「rails_apps」という作業フォルダを作成し、そこにプロジェクトを生成していきます。

mkdir C:\rails_apps
cd C:\rails_apps
rails new hello_test(アプリケーション名)

コマンド実行後は下記の用にアプリケーションに必要な構成が展開されます。

2.ベースファイルの生成

ここでもRailsコマンドを利用し、簡単にアプリケーションに必要なコントローラ、ビュー等のファイルのベースを生成できます。
以下の通り、プロジェクトを作成したディレクトリに移り、Railsコマンドを実行します。

cd hello_test(プロジェクトディレクトリ)
rails generate controller HelloWorld(コントローラ名) index(アクション名)

コマンド実行後は、下記の通り、コントローラ、ビュー等のファイルが自動生成されます。

Webサーバの起動と停止

RailsにはWEBrickというWebサーバが付属しており、別途Apacheなどを用意しなくても簡単にローカル環境で動作確認を行うことができます。

1.WEBrickの起動

WEBrickの起動は以下のコマンドで行います。

rails server

2.画面表示確認

ブラウザから以下のURLにアクセスすると、自動生成された静的ページが表示されます。

     ①   ②   ③     ④

http://localhost:3000/hello_world/index

簡単にRailsにおいての自動生成後のURLの構成を説明します。

①ホスト名:ローカルでの起動なのでの「localhost」を指定します。
②ポート番号:WEBrickのデフォルトポート番号の「3000」を指定します。
③コントローラ名:ここで指定された文字列に該当する、app/controllers配下にあるコントローラファイルを呼び出します。
ここでは「hello_world」が指定されているため、該当ファイルは「app/controllers/hello_world_controller.rb」となります
④アクション名:ここで指定された文字列に該当するコントローラ内のアクションを呼び出します。
ここでは「index」が指定されているのでhello_world_controller.rb内の「index」メソッドが呼び出されます。
なお、アクション名「index」のみ、省略も可能です。

3.WEBrickの停止

WEBrickの停止は起動中のWEBrickに対してCtrl+cで停止できます。

今回のまとめ

今回は、インストール作業、プロジェクトの自動生成等の作業、ブラウザからの動作確認までを駆け足での紹介しました。

次回は、もう少し踏み込んでDB周りの設定、ルーティング、コントローラとビュー等について紹介をし、簡単なCRUDアプリを作っていきたいと思います。

ご一読頂き有り難うございました。