こんにちは、砂川です。
「ハッカソン」という言葉、最近耳にすることが多くなったなという方も多いのではないでしょうか。
ハッカソンとは、hack(ハック)と、marathon(マラソン)を組み合わせた造語で、
主にエンジニアリングの世界で、長時間カンヅメになって開発を集中して行ったり、
ゴールを達成したりするイベントの事をこう呼ぶ様になりました。
類語で、何を開発するか、コンセプトを考えたり、
アイデアを出し合うイベントの事を「アイデアソン」と呼んだりもします。
このイベント形式は日本のエンジニア界隈でも浸透してきており、いろいろなイベントが行われるようになってきています。
当社でハッカソンを行った理由は、当社のエンジニアに開発力、技術力を高めてもらうためですが、
ハッカソンの場から、社会に役立つCSV的なサービスが出て来てくれたり、
CSV的な視点でのアイデアの出し方も手に入れてほしい、という狙いもあり実施しています。
このようにハッカソンを「社会貢献」と「ビジネス」の組み合わせに役立てようとする取り組みは、
既に様々な企業が行ってきました。
ここでは最近のハッカソンの流行の傾向を見ながら、
CSVという考え方とハッカソンの理想的な関係を考えてみたいと思います。
まず、ここ最近で一番話題になったのが、8月にのべ3日にわたってローソンが行ったアイデアソン・ハッカソンです。
◯ローソン主催のハッカソン、ユーザー視点の「ソーシャルチェンジ」アプリが続々 – 2013/08/28 ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130828/500754/?ST=develop
このハッカソンでは、エンジニアやデザイナーから、学生や主婦まで幅広い個人を募集して、
集まった方でグループを作って実際の開発を行ったそうです。
テーマは、「ローソンとできるソーシャルチェンジ」です。
新しいビジネスモデルを考えたり、サービスを開発するときには、
こんな風にいろいろな人と集まって考えると、多様性が生まれたり面白いアイデアが出て来たりしそうですよね。
2つめに興味深いのが、オープンデータ系のハッカソンです。
オープンデータとは、昨今、特に地方自治体などのあり方を考える際に最近注目されている考え方、および取り組みです。
行政が把握しているその地域の様々なデータを、ビッグデータとして公開して、
分析して新しいサービスを作るアイデアのヒントにしたり、実際にそのデータを開発に使ったりします。
これによって地域の行政の質を向上させたり、行政や地方議会の可視化が進むのではないか、と期待されています。
オープンデータを活用しようという取り組みは、以下の様な産学連携、官民連携の団体で企画され、
いろいろな地方自治体でハッカソンやアイデアソンが開催されています。
LOD
http://lod.sfc.keio.ac.jp/challenge2013/index.html
OKFJ
http://okfn.jp/
オープンデータ流通推進コンソーシアム
http://www.opendata.gr.jp/
ローソンの例と、こちらの例、一見、企業と地方自治体といった、全く別の取り組みの様にも見えますが、
一つ言えるのは、企業も自治体も、一昔前であれば、
こんなに多くの人が関わってサービスを考えたりすることは出来ていなかったのではないか?ということです。
実際にハッカソンで開発されたサービスが、ローソンのビジネスに取り入れられたり、
自治体の行政に活用されたりということは、すぐには起こらないかもしれませんが、
ハッカソンの場で行われた議論や成果物は、きっと企業・自治体側の人に刺激になっているはずです。
多くの人に開かれたサービスは、優れて社会的価値の高いものになる可能性を秘めているとのではないでしょうか。
ですから、ハッカソンはCSV的ビジネスやサービスを作るのにも、もってこいの形式なのではないかと感じています。
当社でも、ハッカソンの様な取り組みを継続して行い、
社員全体の技術力向上と、CSVの実現を目指していきたいと思います!