こんにちは、砂川です。

今回は、久しぶりにCSVのヒントとなる事例をご紹介したいと思います。

代表的IT企業である、半導体メーカー、インテルによる取り組みです。

日本では最近「リケジョ」などの言葉が作られ、理系分野で活躍する女性に注目が集まっていますが、
これは理系分野にもっと女性の力が必要なことの裏返しと言えます。

実際、日本だけでなく多くの先進国でも、エンジニアに女性人材が少ないことは良く語られていますが、
この「ジェンダーギャップ」は途上国になると、さらに大きくなっているようです。

そんなジェンダーギャップについて調査し、Women and the Web というレポートにもまとめているインテル。

この状況に対し、様々なNGOらと連携して、まずは最もジェンダーギャップの大きいアフリカの女性に向けて
ジタルリテラシーやスキルを普及させるための取り組み、She Will Connectを開始すると発表しました。

具体的には、オンラインゲームプラットフォームを用意し、デジタルリテラシーを身につけられるようにしたり、
ユーザー同士でも交流できるネットワークを提供したりするようです。

She Will Connectの取り組みについてインテルの役員はこう語っています。

「インターネットやデジタル技術へのアクセスは、多くの人の生活を一変させました。
インターネットやデジタル技術は機会や資源となっていますが、
地球上の多くの女性はその恩恵から取り残されています。
インターネットにおけるジェンダーギャップを埋めることは、
女性に力を与え、より多くの人々の人生を豊かにすると信じています」

今回の事例は、CSVというには、ちょっと遠回りなアプローチかもしれません。

社会課題の解決が先行して見え、
インテルにとってPCやデバイスに利用されるCPUの需要が増えて、
ビジネス上のリターンが生じるのは、結構先な話にも思えます。

しかし、デジタルデバイドが広がると、インターネットユーザー人口が伸びないだけでなく、
ユーザーだけでなく開発に携わる側が男性に偏ることによって、多様な視点やアイデアが取り入れられず、
新たな製品イノベーションや市場が生まれる可能性が低下するかもしれない、という懸念もあります。

つまり、長期的な目線に立って、インターネットやデジタル技術のユーザーの裾野を広げ、
多様なユーザー・人材を育てていくことが必要であり、そこに女性の力が必要だと、インテルは考えたのかもしれません。

同時に、途上国の技術や経済の底上げにもつながる施策となっていますよね。

グローバル企業であるインテルだからこそできる、長期的で壮大なプロジェクト、と言えそうです。

CSVに限らず、最近の社会課題の解決については、
このような「長期的に可能」「多様性を担保」といった視点が大事にされているように感じます。

この点については、また別の機会にも考えてみたいと思います。