こんにちは!
キャスレーコンサルティングID(インテグレーション&デザイン)部の細見です。

最近、弊社のコーポレートサイトがリニューアルしたことはご存知でしょうか?
今回のリニューアルにあたり、コーポレートサイト内で使用されている写真の撮影・作成を担当しました。

本記事では、これらの写真を作成する過程で行った「RAW現像」という作業について解説いたします。

目次

  • RAW現像って?
  • 作業環境
  • 現像してみよう
  • 写真の比較
  • さいごに

 

RAW現像って?

●JPEGとRAW
一般的にカメラで撮影された写真は「JPEG(ジェイペグ)」と呼ばれる形式で保存されます。
このJPEG形式は、後で明るさや色の調整を行った場合、
色が破綻したり、画質が大きく劣化してしまうことがあります。

つまり、撮影後に調整を行いたいという場合、JPEG形式は不向きと言えます。

そこで登場するのが「RAW(ロウまたはロー)」と呼ばれる形式です。

RAWとは、日本語で「生の」や「未編集の」といった意味で、
その意味の通り、撮影情報が未加工のまま格納されているデータです。

JPEGに比べてRAWは情報量が多く、明るさや色を調整してもJPEGのような劣化が発生しにくいため、
撮影後の調整に向いています。

そのため、「撮影後に明るさや色の調整がしたい!」という場合は、
カメラの記録形式をRAWに設定して、撮影に臨みます。

RAWは、デジタル一眼レフカメラやミラーレス一眼、
一部の高級コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)でしか選択できない形式でしたが、
最近では、iPhoneやAndroidスマートフォンでも撮影に対応した機種やアプリが登場しつつあります。
※カメラメーカーによってRAWの形式は異なりますが、できることは基本的に同じです。

●RAW現像
大まかに表現しますと、RAW形式で撮影した写真の明るさ鮮やかさの調整を細かく行い、
思ったような写真を作り上げるための作業です。
本や雑誌、WEBサイト上で見かける写真は、実はRAW現像されているものが多くあります。

例えば、オシャレなカフェや観光地でこのような経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「パンフレットに載っているような写真が撮りたくて来たのに、全然同じように撮れない・・・」

恐らくその写真も、RAW現像されていることでしょう。

作業環境

・Adobe Photoshop CC 2018

今回は、有償のソフトウェアを使用していますが、
各カメラメーカーから提供されている現像ソフトや、フリーソフトでも構いません。

現像してみよう

現像する写真はこちら、弊社のエントランスです。

この写真は、弊社コーポレートサイトのトップにも使用しておりますが、
撮影した時は、このような状態でカメラモニターに表示されていました。

このままでは、暗くてどんよりとした雰囲気のエントランスだと思われてしまいかねませんので、
この写真を明るく、自然な見た目に近くなるよう調整したいと思います。

【撮影情報】
カメラ:Canon EOS 6D
レンズ:EF17-40mm F4L USM
焦点距離: 20mm
シャッタースピード: 1/125
絞り値: F10
ISO感度: ISO800

●心構え
RAW現像を行う上で大切な事は、「現像後の写真をイメージして作業する」ことです。

イメージを持たずに作業を始めると、
結局どんな写真に仕上げたいのかが分からずに迷子になってしまったり、
やりすぎてしまい、現実離れしたアート作品のようなものが出来上がることもあります。

今回は先程も申し上げたように、「明るく」「自然な見た目」になるように意識して現像していきます。

●写真の読み込み

Photoshopに、RAW形式の写真を読み込みます。
読み込まれた写真は、Photoshopの「Camera Raw」というソフトウェア上に表示されます。

●レンズ補正

レンズ固有の収差や歪み、また写真の周辺が中心部よりも暗くなってしまう「周辺減光」という現象を
補正します。

「レンズ補正」タブを開き、

  • 色収差を除去
  • プロファイル補正を使用

にチェックを入れることで、自動的にレンズの補正プロファイルが適用されます。

状況に応じて、手動で補正量を調整することもできます。

●露光量の調整

全体的に暗い感じになっているので、「露光量」というパラメータを操作して、写真全体を明るくします。
明るくする(輝度を上げる)場合は右に、暗くする(輝度を下げる)場合は左につまみを動かします。

明るくしたいので、好みの明るさになるまでつまみを右方向に動かします。

●白レベル・ハイライト調整

輝度を上げることで明るい写真になりましたが、元々明るかった窓の景色が真っ白になり、
背景の町が見えなくなってしまいました。

ここで、写真の中で明るい部分だけを調整できる
「白レベル」・「ハイライト」というパラメータを操作します。
明るい部分を抑えたいので、つまみを左方向に動かして調整します。

まだ窓の部分の明るさが強いので、ブラシ機能を使って部分的にも明るさを抑えます。

●黒レベル・シャドウの調整

こちらは白レベル・ハイライト調整の逆で、写真の中の暗い部分のみ調整できるパラメータです。

少し分かり辛いですが、画像の左下に黒色のトロフィーがあり、ここの黒が潰れかけています。
つまみを右方向に動かして、トロフィーなどの暗い部分を持ち上げて輪郭を復活させます。

●コントラスト補正

ねむい写真(写真全体の明るい部分と暗い部分との差が少なく、締まりがない写真)になってしまったので、
コントラストを調整して、明暗のメリハリをつけます。

つまみを右方向に動かし、コントラストを少し強くします。

●ホワイトバランスの補正

ホワイトバランスとは、写真の色温度や色被りを調整して「白を白くする」ための機能です。

「何を言っているんだ??」と思われた方は、ここでひとつ、想像してみてください。
真っ白な印刷用紙があります。
…白熱電球の元で見た紙の色と、蛍光灯の元で見た紙の色は果たして同じでしょうか?

「白い紙」ということには変わりないのですが、
オレンジっぽい「白」もあれば、青っぽい「白」もあり、
その色味を調整するのが「ホワイトバランス補正」です。

この写真は、白が少しオレンジ色に寄っているため、
左方向につまみを動かして、青方向に色味を調整します。

●その他の補正

必要に応じて、写真の傾きを補正したり、トリミングして仕上げていきます。

・傾き補正

・トリミング

●画像の書き出し

好みの写真に仕上がったら、JPEG等の画像ファイル形式で書き出して現像終了です!

写真の比較

現像前と現像後、またトリミング・傾き補正を行った3枚の写真を比較してみましょう。

現像前

現像後

現像後 + トリミング・傾き補正

なんということでしょう。
現像前の暗い雰囲気とは打って変わって、明るくフレッシュな雰囲気になりました!

元は同じデータだったものが、RAW現像を行うことでこんなにも雰囲気を変えることができるのです。

さいごに

いかがでしたでしょうか。

RAW現像という工程を挟むことで、
普通に撮影した写真よりも、ワンランク上の表現ができたのではないかと思います。

当記事でRAW現像に興味を持たれましたら、ご自身の撮影された写真で是非チャレンジしてみてください。
また、会社の広報写真やWEBページで使う画像素材を自作する際などの一助になりますと幸いです。

細見 将大
CSVIT事業部 ID(インテグレーション&デザイン)部 細見 将大
新卒入社3年目のエンジニア。「Hoisys(ホイシス)」をはじめ、フロントエンドからサーバーサイドまで幅広い開発案件に従事。学生時代に写真部で活動していた経験を活かし、広報写真の撮影なども担当。