こんにちは。SD部の小田切です。
今回はAndroid Studioを使い、手軽にAndroid開発を始める方法をご紹介したいと思います。
まずは準備編と位置づけ、Android Studioのインストール・サンプルプロジェクトの作成・エミュレータでの動作確認までをご紹介します。
始めに
Android Studioとは、Androidプラットフォームに対応する統合開発環境(IDE)です。
2014年12月8日に正式バージョン1.0.0が公開さた後、頻繁にバージョンアップを伴い、2015年11月現在、最新バージョンは1.4.1となっています。
Android Studioの公開に伴い、それまでの一般的なAndroid開発手法であったEclipseとADT(Android Developer Tools)は非推奨とされ、Android Studioが公式のIDEとされています。
Android Studioのシステム要件
Android Studioの利用にあたり、公式HPには以下のシステム要件が記載されています。
※Android StudioはMac OS XやLinuxにも対応していますが、本ブログではWindowsを前提に記載します。
OS | Microsoft® Windows® 8/7/Vista/2003(32-bit 版または 64-bit 版) |
メモリ | 2GB 以上のシステム メモリ(RAM)、4GB 以上を推奨 |
HDD | 400MBの空き容量のあるハードディスク (Android SDK、エミュレータのシステム イメージ、キャッシュ用には少なくとも 1 GB 以上) |
モニタ | 1280 x 800 以上の画面解像度 |
Java Development Kit (JDK) | JDK 7 |
[任意] エミュレータ アクセラレータ向け |
・Intel® VT-x ・Intel® EM64T(Intel® 64) ・Execute Disable(XD)ビット機能 上記に対応した Intel® プロセッサ |
快適に作業する為には上記システム要件以上の性能をもったPCで作業されるのが良いかと思います。
JDKのインストール
早速Android Studioのインストールを行いたいところですが、Android Studioを動作させるのにはJDKが必要です。
Android Studioのインストール後にJDKのインストールをした場合、Android Studio起動時にJDKのパスの設定作業が必要になりますので、ここでは先にJDKをインストールしておきます。
JDKをOracle社のHPからダウンロードし、インストールします。
ダウンロードしたファイルを実行して、JDKをインストールしてください。
実行後は「次へ」をクリックして頂ければ問題なくインストールは完了するものと思われますので、ここでは詳細な説明は割愛させて頂きます。
尚、Android Studioシステム要件にJDK7とありますが、8でも問題なく動作しているというのが個人的な感想です。
いずれは正式にJDK8にも対応するものと思われますが、不安がある方はJDK7をインストールしてください。
Android Studioのインストール
JDKのインストールが完了したら、Android Studioのインストールを行います。
公式サイトからAndroid Studioをダウンロードします。
「DOWNLOAD」をクリック。
「上記の利用規約を読み、同意します。」にチェックを入れ、「DOWNLOAD」をクリックします。
ダウンロード完了後、exeファイルを実行する事でインストールが始まります。
ここでは各種選択できるオプションがありますが、エミュレータを動作させる際に必須のものとなります。
何らかのエラー画面が出力された場合、PCのBIOSにて『Intel(R) Virtualization Technology』がEnabledになっているか確認してください。
合わせて、上記システム要件、”[任意]エミュレータ アクセラレータ向け” に記載されていますCPUを搭載しているPCであるかも確認をしてください。
(エミュレータが動作しなくとも実際のAndroid端末を用いてアプリの動作を確認することも出来ます。)
ここではデフォルトのチェックをつけたままの状態で「Next」をクリック。
インストールフォルダを指定します。
(黒塗りの部分はWindowsのログインユーザが入ります。)
Android SDK(後述)にはドライブの空き容量に余裕があるところを指定することをお勧めします。
「Next」をクリック。
ここではエミュレータのRAM割り当てをカスタマイズ出来ます。
PCのメモリに余裕がある場合、デフォルトの2GB以上の割り当てをする事でエミュレータの動作が軽快になることが望めます。
「Next」をクリック。
インストールが開始されます。
しばらく時間がかかりますのでお待ちください。
インストール完了後、「Next」をクリック。
Android SDKについて
Androidには各種バージョンがあります。
参考 : ウィキペディア、Androidのバージョン履歴
その各種バージョンでそれぞれのソフトウェア開発キット (SDK) が用意されています。
例えば、Android 4.4をターゲットに開発するには4.4のAndroid SDKが必要になります。
このSDKをインストールする場所に関して、現在正式に公開されている全てのバージョンのSDKを入れる場合、20GB以上の容量が取られてしまうため、空き容量に余裕があるドライブを指定することをお勧めします。
余談になりますが、
Android 4.4のコードネーム、KitKatはネスレが製造・販売するチョコレート菓子に由来してつけられたとの事です。
ネスレといえば、弊社代表の社長ブログにCSV事例紹介のページがありますので、宜しければごらんください。
キャスレーコンサルティング CSV社長ブログ ~利益と社会価値を同時に実現する~ 【CSV事例紹介】ネスレ
初回起動 ~ サンプルプロジェクトの作成まで
インストール後、Android Studioが自動的に起動します。
起動していない場合、スタートメニューからAndroid Studioをクリックして起動させてください。
最初に旧versionのAndroid Studioのプロジェクトをインポートするかを聞かれますが、初回につき、そのまま「OK」をクリック。
その後、最低限のAndroid SDKを自動的にダウンロード、インストールの作業が実行されます。
しばらく時間がかかりますのでお待ちください。
「Finsh」をクリック。
完了後はウイザードが起動されます。
ここではすでに用意されているサンプルプロジェクトを作成してみることにします。
(各画面での設定項目については、今回は詳細な説明を省き、デフォルトのままとします。)
「Start a new Android Studio project」をクリック。
しばらく待つと、サンプルプロジェクトが作成され、Android Studioの画面が立ち上がります。
サンプルアプリをエミュレータにて動作させてみる
上記にて作成したサンプルプロジェクトにすでに”Hello world!”を画面に表示させるアプリが存在します。
早速エミュレータにてそのアプリを起動してみます。
エミュレータの起動には画面上部の緑の三角ボタンをクリックします。
どのエミュレータで起動するかを選択しますが、ここではデフォルトで作成されているものをそのまま利用します。
「OK」をクリック。
しばらく待つと、エミュレータが起動され、”Hello world!”を表示するアプリが自動起動されます。
尚、エミュレータ上での操作は以下のように割り当てられています。
- タップ ⇒ マウスのクリック
- スワイプ⇒マウスのドラック
エミュレータ上では実際のAndroid端末同様に操作が可能です。
もし、”Hello world!”のアプリを非表示にした場合、全てのアプリを表示した後、「My Application」をタップすることで起動することが出来ます。
最後に
如何でしたでしょうか?
今回はAndroid Studioの利用方法のみのご紹介ですが、エミュレータの利用等により思ったより簡単にAndroid開発が出来そうな感触をもって頂ければ幸いです。
今後はAndroid Studioの細かい設定やコーディング方法、実際のAndroid端末を用いてのアプリの実行方法等について記載できればと思います。
それではここまで読んでいただきありがとうございました。