プロジェクトの初期設定
ブランクプロジェクトをインポートした後に、いくつかやることがあります。せっかちな方でも、”必ずやること”の4点は行って下さい。
必ずやること
- プロジェクト名の変更
- ルートパッケージの指定
- 注釈処理の設定
- 実行ライブラリの更新
やっておくとよいこと
- アプリケーションIDの指定
必要に応じてやること
- ローカルDBの初期化
- セッションを使う場合の指定
- SSLを使う場合の指定
- Slim3のHOT reloadingの無効化
必ずやること
1.プロジェクト名の変更
プロジェクトの上で右クリック “Refactor > Rename” をクリックします。
“New name”に好きなプロジェクト名を入力しOKボタンをクリックします。(下のイメージは「hello-slim3」というプロジェクト名に変更した場合)
プロジェクト名が変更されました。
これでプロジェクト名の変更は完了です。
2.ルートパッケージの指定
war/WEB-INF/web.xmlを開きます。
slim3.rootPackageの値を好きなルートパッケージに変更して保存します。(以下のイメージは”jp.co.seattleconsulting”に変更した場合)
これでルートパッケージの指定は完了です。
3.注釈処理の設定
プロジェクトの上で右クリック “Properties” をクリックします。
“Java Compiler > Annotation Processing” の “Generated source directory” を “src” に変更します。
“Java Compiler > Annotation Processing > Factory Path” の “Add JARs”をクリックします。
libディレクトリにある”slim3-gen-x.x.x.jar”を選択してOKボタンを押下します。
選択した注釈処理を有効化するためにOKボタンを押下します。
注釈処理が変更されたため、再ビルドするか聞かれたらOKを押下します。
これで注釈処理の設定は完了です。
4.実行ライブラリの更新
slim3-blankをインポートした直後は、アプリケーション実行時のライブラリが古いことがあります。以下のライブラリを確認して下さい。
war\WEB-INF\lib
上のイメージのように、ビルドパスのApp Engine SDK のバージョンは”1.3.7″なのに対し、アプリケーション実行時のappengine-api-….jarのバージョンが”1.3.5″となっています。このような場合は、以下の手順でライブラリを更新して下さい。
ツールバーの”Window > Preferences”をクリックします。
“Google > App Engine” の “SDKs” の一覧から最新VersionのSDKにチェックをしOKボタンを押下します。
以下のイメージのように最初からチェック状態であったとしても、一覧をクリックした後でOKボタンを押すことで、ワークスペース内のGAEアプリケーションの実行ライブラリがリフレッシュされます。(この挙動は今後変わる可能性はありますが…)
実行ライブラリが更新されていれば成功です。
やっておくとよいこと
アプリケーションIDの指定
アプリケーションID(以降アプリIDと表記)は、プロダクション環境(本番環境)にデプロイする際に必ず指定します。既にアプリIDを取得済みの場合、開発に入る前に指定しておくと良いでしょう。
なぜなら、開発環境でローカルDBに保存されるデータは全てこのアプリIDに紐付いているので、途中でアプリIDを変更すると、それまで保存していたデータが参照できなくなってしまうためです。
プロジェクトの上で右クリック “Google > App Engine Settings” をクリックします。
“Deployment”の”Application ID”に、取得したアプリIDを指定してOKボタンを押下する。(以下のイメージは”http://hello-slim3.appspot.com/”のアプリIDを指定した場合)
この操作は、appengine-web.xmlのapplication要素の指定をしているのと同じことです。
以上でアプリIDの指定は完了です。
必要に応じてやること
ローカルDBの初期化
開発環境のデータストアの情報は以下のファイルに保存されています。
local_db.binは無ければ自動作成されるので、これを削除することで開発環境のデータストアを初期化することができます。
セッションを使う場合の指定
アプリケーションでセッションを使う場合、appengine-web.xmlの修正が必要です。
war/WEB-INF/appengine-web.xmlの sessions-enabled 要素の値を true に変更して保存します。
これでセッションが使えるようになります。
SSLを使う場合の指定
アプリケーションでSSLを使うためにはappengine-web.xmlの修正が必要です。
war/WEB-INF/appengine-web.xmlの ssl-enabled 要素を追加して保存します。
これでSSLが使えるようになります。
また、SSLを使う場合 AppengineのSSLの定義方法 についても一読しておくことをオススメします。
Slim3のHOT reloadingの無効化
Slim3のHOT reloadingを無効化するにはappengine-web.xmlの修正が必要です。
war/WEB-INF/appengine-web.xmlのsystem-properties要素の”slim3.hotReloading”パラメータの値を”false”に変更して保存します。
これでHOT Reloadingが無効化されます。